この週末は、ファイナンシャル・プランナー(以下FP)の研修に行ってきました。
(お世話になった皆様、ありがとうございました)
FPと一口に言っても実は様々な資格があるんですよ。
皆さんがイメージされるのは、きっとFP1級~3級ですね。
これらは「ファイナンシャル・プランニング技能士」という国家資格です。
その他に私が所有する「AFP」という民間資格があって、条件を満たしたFP2級以上の人がこの資格を持つことができ、常に勉強し続けることが求められています。
さらにこの上級資格には「CFP」というものがあり、なんとこれは国際資格なんですよ!
世界で活躍することができることを、FPになって初めて知りました。
私も今目指している真っ只中です。
ちなみに難関資格であるFP1級に、お笑い芸人のサバンナ八木さんが面白い試験対策で合格されたそうです。私も試してみようかな(笑)
さて前置きが長くなりましたが、今回の研修の事例で、ある方の車のお話が出ました。
車って、都会や駅の近くに住んでいない限りは無いと困るものですよね。
車が大好きな方もいらっしゃるでしょう。
でも購入費だけでなく維持費もかかりますから、家計を大きく左右するものの1つですよね。
我が家は車がないと生きていけない地域なので、我が家においては欠かせないものです。
しかも車好き夫婦なので、友人から
「FPはぎはらって、結構車買い替えてるイメージだけど、どうやりくりしてるの?」
と聞かれたことがあります。
正直、我が家の車の歴史には色んなドラマがありました。
一時は家計破綻のピンチに追いやられたことも…。
ということで、今日はいつもとは違った感じで我が家の車事情をご紹介したいと思います。
FPはぎはら家の車遍歴をご紹介
私がはぎはら家に嫁入りしてから早くも20年以上の月日が過ぎました。
この約20年の間に相棒となってくれた車は、
ワゴンR、オーリス、ミラ・イース、ランドクルーザー・プラド、セレナ・e-power、N・box、テスラ・モデルY
の計8台です。
改めて見ると多いですね(笑)
友人に不思議がられるのもうなずけます。
なぜこんなに多いのかというと、私の住んでいる地域では車は1人1台ないと生きていけないので、常に2台体制だからです。
昨年、長男が運転免許証を取得したので、もしかしたらもう1台追加しなければいけない日も近いかもしれません。
同じような事情で複数台お持ちのご家庭も多いのではないでしょうか?
ちなみに、私の実家も、夫の実家も、それぞれ3~4台所有しています。
都会にお住まいの方にとったら信じられない状況かもしれませんね。
私も都会に住んでいた時は、こんな風になるとは思ってもみませんでした。
しかし、例え田舎の一戸建てで駐車場代が不要だとしても、それ以外の維持費は同じようにかかりますし、購入には多額の費用がかかりますよね。
これだけの車をどうやって購入したのか気になりますよね。
実は車それぞれに様々なドラマがあったのです。
複数の車を乗り換えられたカラクリ
8台の車を愛用してきたと申し上げましたが、実は最初の1台目は親から借りていた車です。
当時はまだ夫が学生でしたので、大変助かりました。
実際に負担していたのはガソリン代ぐらいです。
また、2台目の車も、夫の祖母から「就職祝いに」といただいていた資金を使わせていただきました。
このように家族の援助があったことを本当に感謝しています。
さらに、当時はまだ普通車が100万円ほどで買える時代でしたし、大阪市内の駅近であるにもかかわらず、駐車場代込みで家賃3万円程という今はなきボロ社宅に住まわせていただいていました。
時代と福利厚生に助けられていましたね。
ですから、実際は私たちが自分たちの力で維持してきた車は6台となります。
それでも社宅が取り壊され、今の住まいに移り住んでからの12年弱の間なので、
「なかなか頑張ったなぁ」
と思います。
では、問題は残りの6台をどうやって手に入れたか気になるところですよね。
どのように一般家庭の我が家がこれらの費用を捻出してきたと思いますか?
そこにはちょっとした運命と試行錯誤の過去があります。
運命の出会い(その1)
まず最初に追加されたのが、軽自動車のミラ・イースです。
田舎に移り住んできたのと、たまたま夫が転勤になったので、通勤車が必要になったのです。
車を2台維持するにあたって、我が家では自然と2つのルールができました。
- 2台のうち1台は軽自動車にする
- 通勤車は最低限のスペックで妥協する
やはり2台の車を維持するためには、少しでも費用を抑える必要がありますよね。
ですから、通勤に必要な車は燃費が良く維持費が安い車ということで、当時は燃費No.1だったミラ・イースに白羽の矢が立ったわけです。
購入価格も100万円が相場だったのですが、我が家は59万円で手に入れました!
中古車じゃないんですよ。
たまたまチラシで出ていた目玉商品で、早い者勝ちの1台限りだったのです。
もちろんライバルが登場しました。これをどうやってGETしたかというと、ジャンケンです(笑)
とにかく運のいい長男にジャンケンさせたところ、見事勝利をおさめ、格安で車を手に入れたわけです。
結局のところ運でしたが、安いのでオプションなどは最低限です。
通勤車は最低限の機能さえあればいいと妥協したことで、チラシを見て迷わず行動でき、運に繋がりました。
目的を明確にすると、意外と割り切れるものですよ。
また、車検の時期もたまたま被らなかったことで、維持費も分散することができました。
これもまた運命ですね。
運命の出会い(その2)
2台目のオーリスが購入から6年経ち、そろそろ買い換えを検討する時期になりました。
この間にラブラドールレトリバーを家族に迎えていたため、車が小さく困っていた時でもありました。
そんなとき、運命の出会いがあったのです。
私たち夫婦の憧れであったランドクルーザー・プラド(以下ランクル)との出会いです。
車好きの私たちは、いつかは乗りたいと考えていました。
しかし、車好きの方ならご承知の通り、そんなに簡単に購入できる車ではありません。
ではなぜ手が届いたのか。
ずばり、中古車だったからです。
6年落ちで、当時の愛車オーリスと同い年です。
買い換えの意味がないと思われるかもしれませんね。
しかし、私たちの目の前に現れたのは、4000ccのエンジンを積んだ貴重な1台でした。
もうこの先買えないと言われていたものです。
中古とはいえ、その資産価値は高く、初めて自動車ローンを組むことにしました。
しかし、車屋さんで勧められたローンを組むことはしませんでした。
住宅ローンを組むときと同じように、しっかり他の金融機関と比較検討したのです。
中古の車だと、
「他の方に先に契約されたらおしまいですよ」
と急かされますが、ローンは少しの金利の違いで大きな差が出ます。
頭金も可能な限りつぎ込んで、払える金額をしっかりとシミュレーションして決断しました。
また、ランクルはとてもタフで性能のいい車です。
何十年も乗り続けられる車です。
前のオーナーもしっかりとディーラーで定期的にメンテナンスを行っていたことも購入の後押しになりました。
中古車を安く買えたとしても、すぐに使用できなくなってしまうような車では、すぐに買い換えの必要性が出てくる可能性があります。
ですから、中古車を購入する際は、その車があとどのぐらい使用できる車なのか、前のオーナーがきちんとメンテナンスをしていたかなどをしっかりと見極めることが大切です。
突然の家計のピンチ襲来
我が家では、車の購入や教育資金などの備えとして、毎月の夫のお給料から天引きされる財形貯蓄を活用しています。
勝手にお金がたまる仕組みを作っていたので、普段は残高の確認などを行っていませんでした。
しかし軽自動車の買い換えを検討しはじめたある日のこと、久しぶりに財形貯蓄の残高を確認したのです。
すると、なんということでしょう!
計算では数百万円は溜まっているはずだった貯蓄が30万円しか残っていなかったのです!
私の知らないうちに、夫が趣味の洋服やお菓子につぎ込んでいたのです。
もちろん私の強烈なカミナリが落ちたことは当然ですが、怒っていても何も解決はしませんよね。
すぐに解決策を考えました。
とにかく子供たちの教育費が無くなってしまったのですから、早急に貯蓄を増やす必要がありました。
そこで私たちが取った行動は、軽自動車の買い換えを延期し、逆に普通車の買い換えに踏み切ったのです。
「お金がないなら車を買うな」
と思われるでしょう。
しかし、そこには大きな理由がありました。
ランクルの年間維持費です。
ランクルはその大きさゆえ、膨大な維持費がかかります。
ガソリン代だけでも1回の給油で80Lほど必要ですから、当時の価格で1万円ほどかかりました。
車検代やタイヤの費用、税金もバカになりません。
当然保険料も高額です。
ですから、この車を手放し、維持費を抑えて貯蓄に回すことを選択したのです。
しかし、大型犬がいる我が家ですから、小さな車では生活ができません。
また、犬も歳を重ねて車への乗り降りが大変になることも想定されました。
結局、燃費や利便性、維持費等のトータルコストを考えて、セレナe-power(以下セレナ)へと乗り換えたのです。
でも、お金がなかったのに、なぜ500万円近い車を買えたのか。
それは、ランクルのリセールバリューの高さです。
ランクルは年式が古くても、ほとんど値落ちすることなく売却が可能です。
もちろん丁寧に扱っていたので高く売れたということもあります。
これを元手に、足りない分は再びローンを組みました。
ランクルを購入した時に、しっかり支払える金額に設定していたからできたことです。
車は万が一の時の資産にもなりますから、高価でもリセールバリューの高い車を選ぶことも選択肢の1つです。
また、売る時のことを考えて、日頃からしっかりとメンテナンスしておくことをオススメします。
再び訪れたピンチ
ランクルからセレナに乗り換え、順調に教育資金の回復が進んでいたある日のこと、夫から1本の電話が入りました。
「事故られた」
停車中、突然前の車がバックしてきて追突されたというのです。
事故にあったのは軽自動車のミライースでした。
修理に持ち込んだのですが、エンジン付近にまで損傷が及んでおり、非常に危険な状態になっていました。
お相手が100%の過失割合だったこともあり、保険金で買い換えることになりました。
とはいえ、保険金だけでは到底足りません。
私がこっそり溜めていたヘソクリを差し出すことにしたのです。
最初にミライースを買った時と同じように、軽自動車は最低限のスペックと割り切ってN・boxを選択しました。
それでも今の軽自動車はとても高額ですので、予算ギリギリでした。
そこで打った手が、値引き交渉です。
それまでの購入時にも全て値引き交渉を行ってきましたが、この時が過去最高の時間をつぎ込んだと思います。
車屋さんには申し訳なかったですが、粘りに粘った結果、想定以上のお値引きをしていただくことができました。
もちろんその後のメンテナンスは、そのお店にお願いしています。
値引き交渉の際は、それっきりではなくて、その後もきちんとお付き合いさせていただくという条件で、相手にもメリットを与えることがポイントですよ。
電気自動車との出会い
さて、ここまで色んなことが起こりましたが、ようやく教育費も目途が経ち、落ち着いた生活が戻ってきました。
そんな折、また夫から1本の電話が入ったのです。
「仕事でテスラの試乗に行くことになった。一緒に行くか?」
もともと車好きの私たちですから、これまでもモーターショーには何度か足を運んできました。
最新の車に乗れるわけですから、興味がないわけがありません。
しかも、セレナも5年目の車検を目前に控え、ちょうど買い換えも検討していた時期でした。
ローンの返済も終わっています。
「絶対買わないからね」
と言いながらも、どうせ買うんだろうなと思いながら試乗へ向かいました。
案の定、試乗は最高で、自然と具体的な内容の確認へと進みました。
電気自動車は初めてですから、かなりの時間をかけて心配な点をクリアにしていく作業が続きました。
ところでみなさんは、テスラでの車の購入方法をご存じでしょうか?
実はテスラの車を買う時は、全てインターネットによる手配です。
今回のように試乗をして説明を受けることは可能ですが、他のディーラーのように店舗間で価格が違うといったことは一切ありません。
私たちが購入した時はたまたま値引きセールをしていて、日本に在庫があるのはたった1台という状況でした。
インターネット上での取引ということは、世界中からアクセスが可能です。
最初にミライースを買った時のジャンケンが思い出されます。
予約費用は1万5千円だというので、とりあえずその場で予約をして帰ることにしました。
セレナの売却価格が良ければ買い換え、あまりよくなければ試乗分のレンタカー代だと思うことにしたのです。
帰宅後、さっそく買取査定のお願いをしたところ、1社目の時点で予想をはるかに上回る査定額がつきました。
ランクルを超える査定額です。
なんと、あまりにも状態が良かったので、オークションではなく店頭でそのまま売れるレベルとも言っていただけました。
ペットを乗せている車は価値が下がると考えていましたが、それでも普段からメンテナンスをきちんと行って、適切な時期を見極めれば、良い価格で売却できるということを改めて実感しました。
実際にその後、その会社のサイトには、我が家のセレナが売却価格とさほど変わらない値段で販売されていました。
中古車販売って、あんまり利益がないんだなと知った瞬間でもあります。
テスラなどの電気自動車は国や自治体からの補助金が出されています。
我が家はセレナの売却価格に補助金を上乗せした金額を頭金として購入しました。
現在は電気自動車に対する補助金が100万円程になることもありますから、電気自動車を検討している方は、補助金が使えるうちに購入に踏み切ることも選択肢の1つだと知っておくと良いでしょう。
まとめ
- 複数台の車を維持するために、目的を明確にし、妥協できる範囲を決めておく
- 限定1台の車でも、誰か1人は手に入れることができるので諦めない
- 中古車を選択するときは、その後何年乗れそうか、車の状態をきちんと確認しておく
- 自動車ローンを組むときは、ディーラーのローンだけでなく、金融機関のローンも比較検討し、支払える金額をしっかりシミュレーションする
- 車は万が一の時に現金化できる資産であると認識し、できるだけ資産価値の高いものを選択すると良い
- 値引き交渉の際は、今後もお付き合いを続ける姿勢を見せると良い
- 車を購入するときから売却時のことを想定し、適切な売却の時期に買い換えられるよう資金の準備と丁寧なメンテナンスを心がける
- 電気自動車は補助金を活用することができるため、国の補助金と自分の住んでいる地域の補助金情報も踏まえて購入を検討すると良い
改めて振り返ると、とても波乱万丈な自動車ライフでしたね(笑)
できたら皆様には、こんなトラブルに巻き込まれることなく計画的にマイカーとお付き合いしていただきたいと願っています。
しかし、長い人生では思いもよらないことが起こるものです。
十分に備えをしていたつもりでも、ある日突然、その守りが崩れ落ちてしまう時もあります。
でも、必要以上に不安にならないでおきましょう。
その時その時にいろんな知恵を絞りながら生活を見直していけば乗り越える道がきっと見つかります。
困った時に手を差し伸べるのが私たちFPの役目です。
どうぞ頼ってください。
でも、できたら困る前に頼って欲しいです。
改善に着手するのが遅くなり、我慢ばかりの生活になってしまっては、あまり良い人生とは言えません。
私たちFPと一緒に夢を実現できる未来を作っていきましょう。
私もきっとまた、大好きなランクルを今度は新車でお迎えする夢を実現したいと思います。