今日は「世界猫の日」だそうですよ。
というわけで、我が家の愛猫をご紹介したいと思います。
私の名前はゆず。
スコティッシュフォールドの女の子。3歳よ。
尻尾がたぬきマリオみたいって言われるの。
うちには大きな犬が2匹もいるけど、私が一番強いのよ。
スコティッシュフォールドは、折れた耳と、ちょっとずんぐりむっくりの体つきが可愛いのが特徴ですよね。
しかし、うちのゆずは立ち耳な上に、体もシュッとしています。
スコティッシュフォールドのイメージとは程遠いので、雑種か何かの三毛猫だと思われがちです。
飼い主である私ですら疑うほどですが、ちゃんと血統書があるので、どうやら本当にスコティッシュフォールドのようです。
相場ではだいたい20~40万円ほどはするそうなのですが、あまりにもスコらしさがないからなのか、ゆずは8万円という破格の値段でお迎えしました。
売れ残りのゆずちゃんでしたが、お迎えした時から良くしゃべる子で、割と最初の頃から私たち家族と会話ができます。
(親ばかじゃなくて本当なんです!!)
そんな可愛いスコティッシュフォールドですが、実は
「飼わない方がいい」
と言われることが多い猫種なのです。
私たちもそれを分かったうえでゆずをお迎えしました。
むしろ、分かっているからこそ、立ち耳で売れ残りのゆずをお迎えしたのです。
なぜスコティッシュフォールドは飼わない方がいいと言われるのかご説明していきたいと思います。
スコティッシュフォールドがダメと言われる理由
スコティッシュフォールドを飼わない方がいいと言われる理由は、その起源にあります。
スコティッシュフォールドの歴史は意外と浅く、1961年がその始まりだと言われています。
スコットランドの農場で、耳がぴょこんと折れ曲がったメス猫が見つかりました。
その後、その猫が生んだ子猫たちの中にも折れ曲がった耳の子たちが複数いたことから、学者たちが研究を重ねました。
その結果、折れ耳は「優性遺伝子」によるものだと分かったそうです。
優性遺伝子とは、その特徴が表れやすいという遺伝子で、現れにくい方を劣性遺伝子と言います。
今ではこの言葉を使わず、「顕性」「潜性」と呼ぶそうですね。
子供に今の理科の教科書ではそう習うと聞いて驚きました。
折れ耳が遺伝性のものだと分かったため、繁殖が始められ、展覧会へ出されるなどするようになりました。
その後、研究が進んでいったことで、折れ耳同士の親をもつ子供は骨格異常が出ることが分かりました。
そのため、国によっては血統書が付く猫種として認められていないところもあります。
現在は、ブリティッシュショートヘアかアメリカンショートヘアとの交配、もしくは立ち耳のスコティッシュフォールドとの交配しか認められていません。
おかげで今では健康な骨格をもつスコティッシュフォールドが増えたそうですが、どうしても骨格が弱いという遺伝子を持つ子も多いそうです。
それゆえ、スコティッシュフォールドは飼わない方がいいと言われるようになったという訳です。
本当に骨格が弱いのか
私たち家族は、スコティッシュフォールドのこのような歴史を知っていたため、
「折れ耳よりも立ち耳の方が病気になりにくいんじゃないか」
と考え、立ち耳のゆずを迎えることにしたのです。
しかし、お迎えしてからわずか1年程で膝の骨が脱臼して普通に歩くことができなくなってしまいました。
当時はこのようにガニ股でゆっくり歩くことしかできず、ジャンプもできなくなってしまいました。
そのため、ケージにあった水もトイレも全部床におろして生活しなければならなくなったのです。
その後、手術をしていただいたおかげで、今ではどんな高いところへでも登っていき、毎晩走り回って大運動会をしています。
しかし、主治医の先生は私が手術をするか迷っているときに、
「先天的に骨格が弱い子だから、いずれまた歩けなくなる日が来る」
「手術をしたことで、それが早いか遅いかだけの違いだ」
とおっしゃいました。
高額で難しい手術でしたが、それでも手術をすることを選んだのは、
「少しでも長く猫らしい生活を」
という先生の一言が背中を押してくれたからです。
もちろん全てのスコティッシュフォールドが必ず骨格に異常が出るというわけではありません。
しかし、「スコ座り」という言葉があるぐらい、スコティッシュフォールド特有の座り方があります。
見た目は可愛らしいのですが、これは関節が変形して痛みがあることで、その痛みを和らげる体制をとっていると言われています。
悲しい現実ですね。
どこかに異常が出るリスクが高いということは覚悟してお迎えする必要があると思います。
まとめ
- スコティッシュフォールドの特徴である折れ耳は骨格形成の異常である
- 現在は折れ耳同士の交配は禁止されており、ブリティッシュショートヘアかアメリカンショートヘア、立ち耳のスコティッシュフォールドとの交配しか認められていない
- スコティッシュフォールドは骨格に異常が出やすい遺伝子を持っているため、迎え入れる際はそのリスクも受け入れる覚悟が必要である
スコティッシュフォールドは飼わない方がいいと言われる理由は、この子たちが持つ遺伝子に理由がありました。
その可愛さゆえに、過去には折れ耳同士の繁殖が繰り返され、形成異常の遺伝子を広めてしまったのは人間のエゴであって、猫には何の罪もありません。
それなのに、スコティッシュフォールドはダメだと言われるのは、猫にしてみればひどい話です。
ゆずには避妊手術をしていますが、こうして我が家もスコティッシュフォールドを迎えたことで需要が増え、また無理な繁殖がされたとしたら、私たち家族も加害者なのかもしれません。
しかし私たちは、子供たちを育てるのと同じように、ペットたちにも大きな愛情を注いで育てているつもりです。
私の息子たちは2人とも発達障害を持っています。
その子がどんな特性を持っていようとも、大切に想う気持ちに変わりはありません。
そして、子供たちもペットたちも、私たちに無償の愛を注いでくれます。
それはかけがえのない、素晴らしく幸せな時間です。
だからこそ責任をもって、全てを受け入れて育てていく覚悟が必要です。
スコティッシュフォールドであれ、他の猫や犬であっても、どんな子にも何が起こるか分からないということを理解して迎え入れるようにしていただけることを願います。
その先にはとても素晴らしい人生が待っていますよ。