7月もあっという間に終わりですね。
そしてもうすぐお盆休みがやってきます。
車に乗ってお出かけされる方はどのぐらいいらっしゃるでしょうか?
中には夏のボーナスで電気自動車を買って、初めての長距離ドライブを楽しみにしている方もいらっしゃることでしょう。
楽しみな反面、
「電気自動車の充電大丈夫かな?」
と不安な気持ちもあるのではないでしょうか?
そんなあなたや、これから電気自動車の購入を検討している方のために、テスラユーザーである私が、電気自動車の充電設備や費用など本音でお伝えしていきます。
テスラの基本スペックと魅力
まずは我が家の愛車であるテスラの基本スペックからお伝えしましょう。
現在日本で購入できるテスラの自動車は大きく分けて5種類あります。
モデル | 航続距離 | スーパーチャージャー最大出力 |
model S | 600~634km | 250kw |
model 3 | 573~706km | 170~250kw |
model X | 543~576km | 250kw |
model Y | 507~605km | 170~250kw |
Cybertruck | 402~515km | 250kw |
テスラにはそれぞれ普通のモデルと、長い距離を走れるモデルとが用意されています。
我が家ではモデルYのRWDを今年の2月末に購入しました。
モデルYのRWDは航続可能距離が507kmと短いタイプです。
ロングレンジと呼ばれる、より長い距離を走れるタイプとも迷ったのですが、その分バッテリーが重く、実際に走れる距離はRWDとさほど変わらないだろうというアドバイスを受け、RWDを購入するに至りました。
また、上記の表にある「スーパーチャージャー」というのは、テスラ車専用の充電器です。
最大250kwという大容量のパワーで充電できますので、あっという間に充電が完了します。
ガソリン車のように数分程度とはいきませんが、長くても30分程度で充電できてしまいます。
実際には15分程度しか待ったことがありません。
そして何より一番魅力的なのは、電気自動車ならではの、その圧倒的なパワーです。
なんと、アクセルを踏んだ瞬間から時速100kmまで、たった6.9秒で到達してしまいます。
実際に公道でそんなスピードを出してはいけませんが、高速道路では非常に快適な走りを見せてくれます。
しかも音もとても静かな上、車自体の遮音性も高く、車内のスピーカーの性能も抜群なので、音楽好きにはもってこいの車となっています。
それから収納力も抜群です。
テスラ車は電気自動車なので、エンジンを積む必要がありません。
ですから、本来エンジンがあるべきエンジン室は収納となっていますし、後ろのトランクは床の下にも大きな収納があります。
以前の記事でも少し触れましたが、我が家には大型犬2匹と猫が1匹いますが、家族4人と動物たちが全員乗っても、余裕で大量の荷物が乗ります。
また安全性にも優れており、車内外には他の車とは比べ物にならない数のセンサーやカメラが搭載されています。
運転手もカメラによって見張られているので、よそ見しがちな夫は
「すぐに運転を代わってください」
とよく車に怒られています(笑)
厳しいですね(笑)
テスラ車は完全自動運転のオプションを付けることも可能です。
しかし、日本の法律ではまだ公道での完全自動運転での走行が一般には認められていないため、現時点では標準搭載のプロパイロットで十分快適に運転ができます。
そもそも完全自動運転のオプションは80万円もしますから、今は要らないですよね。
ここで一つ残念なお知らせをしなければなりません。
テスラ車はこの高い安全性能を保つために、洗車機の使用はできません。
正確には洗車機を使ってもよいのですが、その場合はセンサーが多少ずれてしまう可能性を受け入れる必要があります。
また、洗車用のモードに切り替えなければ、勝手にワイパーが動いてしまったり、危険と認識して大きな音を出したりする可能性がありますから注意が必要です。
さらに、窓の撥水をよくする塗布剤の使用も控えなければなりません。
窓に塗られた塗布剤のムラや反射でカメラが正しく認識しなくなる可能性があるからです。
ですから、手洗いが絶対嫌だという方にはテスラ車をオススメすることができません。
長距離運転でも充電に困らないか
さて、ここからが本題ですね。
まず結論から申し上げますと、充電に困ることはありません。
テスラ車を充電する場合、基本的には自宅で充電するか、先程紹介したスーパーチャージャーを使って充電することになります。
実際に見ていただくと分かりやすいと思うので動画をご覧ください。
こんな風に街中に設置されているスーパーチャージャーからコードを抜き取って、充電口に差し込むだけです。
充電がいっぱいになったら自動的に止まります。
料金は最初に登録したクレジットカードから自動的に引き落とされます。
充電料金は、1分ごとに加算される仕組みになっていて、そのスピードによって4段階に分かれています。
0~60kw | 45円 |
60~100kw | 95円 |
100~180kw | 150円 |
180kw以上 | 245円 |
正直このように書かれてもいまいちわかりにくいと思うので、5月に夫の実家に帰省した時の実際の料金をお示ししましょう。
赤い部分で示されているのがスーパーチャージャーで充電した分です。
全体の14%にあたる料金が帰省時に利用した代金なので、約1,300円で充電できたことになります。
充電時間は1回あたりだいたい15分程度でした。
自宅から夫の実家までは片道315kmほどあり、この前に乗っていたセレナe-powerでは、往復で1回の給油が必要だったので、約6,000円のガソリン代がかかっていました。
夫の実家のコンセントから充電していた分を合わせても2,000円程度で済んでいますから、節約効果が凄いことが分かりますね。
そして、テスラの凄いところはここからです。
テスラ車は基本的に車内にあるタッチスクリーンでほとんどの操作を行います。
もちろんナビもタッチスクリーンで設定するのですが、ハンドルにあるボタンを押して
「自宅までナビ」
などというと、あっという間にルートを設定してくれます。
そして、目的地までに充電が20%を切ってしまいそうだなと判断すると、自動的に最適な位置のスーパーチャージャーを経由するルートに切り替えてくれます。
さらに凄いのが、そのスーパーチャージャーに着く時間に合わせて、車が準備を始めるのです。
この機能はバッテリープレコンディショニングと言って、前もって車を充電するのに最適な状態に整えてくれる機能です。
この機能によって充電器をさした瞬間からフルパワーで充電が開始され、わずか15分ほどで充電が済んでしまうのです。
ちなみに、充電が済んでもそのまま車を放っておくと、逆に超過料金が加算されていきます。
ですから、テスラ車は充電が済んだらさっさと移動しますので、充電ステーションが混んでいて充電できないといったこともありません。
そもそも空いているスーパーチャージャーへ案内してくれますしね。
スーパーチャージャーがない地域はどうするのか
鋭い方はすでにこの問題に気付いていらっしゃったかもしれませんね。
最近では随分とスーパーチャージャーの数も増えてきましたが、やはりテスラユーザーの少ない地域へ行くと、どうしてもスーパーチャージャーのない地域があります。
特に北海道や東北地方などではほとんどないといっても過言ではありません。
「だったら、その地方へはドライブできないのか?」
という訳ではありません。
高速道路やスーパーなどにある充電ステーションでもちゃんと充電できます。
ただし、テスラの充電口は高速道路などにある充電器とは形が異なります。
ですから、そのためのアダプターが必要です。
このような、ただ充電口を対応させるためだけのアダプターか、CHAdeMOアダプターと呼ばれる急速充電に対応したアダプターを購入する必要があります。
CHAdeMOアダプターは約6万円ほどするので痛い出費とはなりますが、急速充電に対応していないアダプターだと、30分充電しても15kmほどしか走れないこともあります。
そうなると、全てのパーキングエリアで充電しなければならない状態に陥ります。
ですから、スーパーチャージャーのないエリアへお出かけする可能性のある方は、必ず急速充電に対応したアダプターを用意しておくように注意してください。
というか、そのような地域で電気自動車に乗られる場合は、国産の電気自動車にされる方が良いかもしれませんね。
ちなみに、国産の電気自動車は一般的な充電ステーションの充電器に対応していますので、安心して長距離ドライブが可能です。
逆にスーパーチャージャーを使いたいときは専用のアダプターが必要ですから、ご注意くださいね。
自宅での充電事情
電気自動車を所有する場合は、基本的に自宅で充電することでその節約効果を最大限発揮します。
我が家がテスラの充電に使用しているのは、家の外壁に設置された200V電源です。
同じようにアース付きの100V電源か200V電源が自宅の外についていれば特別な設備は必要ありません。
ない場合は車の購入時にテスラが電源の設置工事をサポートしてくれます。
ただ、マンションなどの集合住宅にお住まいの方は、なかなかそのような設備がないでしょう。
そのような方は、近くのスーパーチャージャーや充電ステーションを利用することになります。
それでもガソリンに比べればとても安く充電できますから、電気自動車を所有するメリットはあると言えるでしょう。
テスラ車は、パソコンやスマホのアプリから充電を開始する時間や充電を完了させたい時間を設定することができます。
ですから、普段は電気代が一番安くなる夜11時~朝7時までの間に充電が完了するように設定しています。
また、我が家にはソーラーパネルがついているので、お天気のいいお休みの日には、わざと昼間に充電することもあります。
うちには蓄電池がないので、どうしても使いきれない余剰電力が発生してしまいます。
数年前までは高い価格で買い取ってもらえましたが、今では買取価格が子供のお小遣い程度にしかならなくなってしまいました。
ですから、昼間に余ってしまう電気を有効活用して実質タダで充電できている時間帯もあります。
ちなみに我が家のテスラは普段夫が通勤に使用しています。
以前は軽自動車で通勤していたのですが、月に10,000円ほどガソリン代がかかっていました。
今は全て自宅の電力でまかなえていますので、通勤にかかる費用も半分以下になりました。
自宅に蓄電池が設置できたら、充電代がゼロになることも夢ではないかもしれません。
ただ蓄電池は高いのであまり現実的ではないですけどね。
ソーラーパネルと蓄電池があるというご家庭は、とんでもない節約効果が発揮できると思いますので、あなたこそ電気自動車を持つべき人だと言えるでしょう。
まとめ
- 電気自動車は一回の充電でかなりの距離を走れるが、バッテリーの重さによってカタログ値より航続距離が大幅に短くなる可能性がある
- 電気自動車の充電は、長距離を運転する場合でも特に心配する必要はない
- テスラ車に乗る場合は一部の地域で充電施設が不足しているので、専用の変換アダプターを用意しておく必要がある
- 電気自動車の充電料金はガソリン代に比べて圧倒的に安い
- 自宅では充電する時間帯を工夫することでさらに安く充電することが可能
電気自動車は本体価格も高いし、充電料金もよく分からないので、購入に踏み切れずにいた人もいることでしょう。
本体価格は確かに高いですが、補助金がとても凄いことになっています。
モデルYの場合、補助金は65万円とかなりの金額が返ってきました。
モデルによっては最大で85万円の補助金がもらえる車もあります。
更に各自治体による上乗せの補助もあり、東京都の場合だと最大85万円の補助が付くことも!
似たようなガソリン車を買うよりも、ずっと安く買えてしまうこともあるのです。
凄くないですか?
我が家の場合は前に乗っていた車が予想以上の高価格で買い取っていただけたので、最終的に軽自動車を買ったのと変わらないぐらいになりました。
しかも税金も重量税は免税ですし、自動車税は2年目も減税対象です。
更には充電代も軽自動車のガソリン代より安いんですから驚きでした。
テスラはアメリカの車なので、アメリカらしいワイルドな面も持ち合わせています。
日本車と違って繊細さには欠けますし、突っ込みどころも満載です(笑)
だからこそ面白いですし、これから色んな楽しい思い出が刻まれていくんだろうなとワクワクしています。
何よりこんなに節約になるとは思っていませんでしたしね。
この記事を見て
「電気自動車、少し前向きに考えてみようかな」
と思ってくださった方がいらっしゃったら幸いです。